« 旅は雑誌から | トップページ | 愛国者週間が始まる »

2006年2月 9日 (木)

チャンスは我に

 チャンスと言うものは努力の結果で転がり込むものだが、意図しないところから降って来る事もある。
 アメリカの国防予算から新型戦闘機F35の開発予算2100億円を削減する事になったという。 確かにイラクで多大な出費を強いられている状況では、将来配備する兵器の開発費用を削って今の戦争に注ぎ込みたいって言うのも判るのだが、削った大部分が代替エンジン開発費用と言うことで不味い事にロールスロイスに発注していたから、ブレア首相がクレームを付けていた案件。 案の定アメリカ国内でもイギリスとの関係が悪くなることが問題となって、ラムズフェルド国防長官が聴聞会に呼び出される事態となっている。 ま、あのおっさんが困るのは自業自得なので構わないのだが。
 ここでチャンスと言うのは空自の次期主力戦闘機選定にである。
 アメリカが出し渋っている不足分を日本が出資するとなれば、まずF35の優先顧客の最上位にイスラエルやシンガポールを押し退けてランクできる。 アメリカとイギリス双方に恩が売れて最新戦闘機を入手できるなら一石三鳥だろう。 流石に今から開発に加わるのは難しいので、開発データのアクセス権をもてるレベル3で加われれば将来改造するときに余計な出費をしなくて済むのだが、「集団的自衛権」がどうたらこうたらと言う「お花畑の住人たち」には国家予算から出る秘書給与をちょろまかす才覚はあっても、国家運営のコスト概念が無いので理解できまい。
 ここでF35が選択肢に入ると、F4後継機選択のパターンはかなり増えるのだ。
 現在の所ユーロファイターやラファールと言った欧州製はミニ米空軍化した空自では運用コストが割に合わないので、あり得る選択肢はアメリカ製のF22・F15E・F18E/Fとなるが、話しをさらにややこしくしているのが「F2の失敗をどうするか?」と言う点も後継機選びの条件に影響を与えている点。
 まずF22はアメリカでさえ配備が始まったばかりで日本に売るのかも判らない。 それにF2に変わって対艦ミサイル運用機能を追加するとなると、重要機密の固まりであるF22はブラックボックスで売られる可能性が高いので日本では何もできなくなる。
 F15Eの場合は今更F15でも無いだろうと言う意見と、現在生産している韓国用F15Kの後の予定が無く生産ラインがクローズする危険があって、決めた時には作れなかったなんて笑い話もあり得る。 実際AWACSで707が生産中止になり767を使う破目になった前例もある事だし。 それにF15Jと基本的に同一の機体なので、いくら枯れた機体とは言え何か不都合があると、戦闘機が全機運用停止に追い込まれる危険がある。 フランカーとドッグファイトやって勝てるか?と言う点と、ASMを4発も搭載する場所が無いって点は置いておくとしても。
 残りはF18E/Fとなるが、この機体って元々はFSXで検討していたブツで改造度が高く取れたので空自はF18を推したのが結局F16で決着してしまったいわくつき。
 しかもスーパーホーネットはF2の要求機能にかなり近かったので、F2にあんな金を注ぎ込むならスーパーホーネット開発に出資して、国産ASMを4発積める日本仕様にしてもらえばかなり安くできただろうに。 そんな機体がF4の後継主力戦闘機ですってのもなぁ。
 となるとF35がいい線行ってしまう。 アメリカ・イギリスの海軍も採用するので対艦ミサイル運用機能も持たせられるし、ステルス機能も手に入る。
 イギリス海軍とアメリカ海兵隊仕様はハリアーの後継と言う意味もあって燃料搭載量とトレードオフしたSTOVL機能があるので、専守防衛がどうのとお花畑からのわめき声が聞こえてきた時にはこいつを選んで航続距離が少ないので問題なしと言い張れる。 実際は空中給油機で補えるし、ちょっとしたグラウンドで運用できるメリットは結構大きい。 ヘリ搭載護衛艦での運用は甲板が排気熱に耐えられないからヘリ空母で運用がどうのと言う声もこれで封殺できる・・・でもお花畑の大将は「イージス艦からB52が発進する」なんて真面目に言い放つバカだから期待できないかも(苦笑)
 問題は空軍用の通常型とアメリカ海軍用の空母艦載機型を分ける必要があるか?と言う話しが出ていて、既にアメリカ空軍はF22があるからF35は空母艦載機型に統一してもいいのでは?と言う意見もある様なので、海軍型となると空母を保有する気だと日本海を隔てた大陸と半島が余計な気を回して来る可能性はある。 自分達も空母を持とうとしている事は棚に上げて。
 このチャンスをいかすなら皇室典範の改正より優先事項にしないと、チャンスの女神の前髪を掴み損ねるぞ。

|

« 旅は雑誌から | トップページ | 愛国者週間が始まる »

ニュース」カテゴリの記事

ミリタリー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: チャンスは我に:

» 行間の宇宙 [eゆめねっと]
こんにちは。なにはともあれ: チャンスは我にを興味深く読ませていただきました。勉強になりました。また読ませていただきたいと思います。 [続きを読む]

受信: 2006年4月 4日 (火) 18時45分

« 旅は雑誌から | トップページ | 愛国者週間が始まる »