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2007年7月 7日 (土)

経国戦闘機

 台湾で開発された戦闘機である。 
 この機体の開発の経緯は中々複雑で、アメリカから供与されていたF-5の老朽化・戦闘能力低下に対してF-16の購入をアメリカに求めたものの、アメリカ対中政策の絡みから許可がおりなかった。 F-16の能力を削った廉価版・・・旧ソ連で友好国に出していたモンキーモデルの様なもの・・・なら、とかF-5の後継のF-20ならとか言われるものの、F-16と言うブランドが欲しいのに代わりをあてがわれても首を縦に振れる訳もなく、んじゃ自分で作ってやると言うことになったらしい。
 とは言え、台湾の航空産業で使える戦闘機がポンと出来る訳も無く、またアメリカも航空機メーカーの商売は邪魔する気は無かった様なので、ジェネラルダイナミクスらが参加して開発開始。 出来たものはF-16が欲しかっただけあって、F-16そっくり・・・と言うかF-16の派生機種みたいな物が出来上がった。
 F-16との一番の違いはエンジンで、経国は双発となっている。
 これは航空産業の商売は邪魔しないが戦闘機用エンジンの輸出はまかりならんと言う良く判らない理屈の為で、入手可能なエンジンを二つ並べてどうにか飛ばせられる様になったものの、F-16並の出力が得られなかった。
 エンジンが双発と言うと、単純に考えても単発エンジンより余計な部品や機構を取り入れなければならず、コストや信頼性の足を引っ張るのだが、無いものは仕方がない。 その為だけではないだろうが、経国の稼働率はそれほど高くないと言われる。
 ただ双発エンジンはメリットもある。
 日本もFSX選定のときに空自がエンジンは双発にこだわったのは、洋上飛行が長い環境の為にエンジントラブルでも片方エンジンが生きていれば帰って来れる生存性の高さで、F104以降単発エンジンを使っていないのもそれが理由の一つ。
 それだけにF-16ベースで開発すると決まったときは「双発化するか」なんて話もあったらしい。 「F-16のエンジンは信頼性が高いから」って選定理由を言われても理解できませんでしたが。

 その他はまぁまぁの装備が出来たので、まともに飛べば結構侮りがたい戦力になっただろうが、パパブッシュがF-16の台湾売却を認めたせいで主力戦闘機はF-16となってしまった。
 ただ、この経験により一国から主力兵器を得る事の危険を悟ったのか、ミラージュ2000まで買い込んでいるのは、軍事的合理性より政治の都合が上位にいると言う事で台湾では文民統制のルールは守られていると見て良い例かもしれない。
 日本の場合は、軍事的合理性と政治の都合が同じ方向を向いていると言っていいんだろうなぁ・・・FXはどうするんだろう?
 F-4の退役は待ったなしなのだが。

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