書籍・雑誌

2018年1月30日 (火)

『原子力空母を阻止せよ』を久々に読む

 80年代の軍事スリラー。う
 今から思うと、この時代が日本の絶頂だった気がする。
 あの時に舵取りをまともにやってれば、今でもそれなりの地位と実力を維持できたはずなのだが、失われた20年はあまりにも大きい。

 貿易摩擦やジャパンバッシングでちょっとぎくしゃく感が出ていた日米両国家。
 半年ぶりの帰港を目指し、カール・ヴィンソンを中核にした第七艦隊が横須賀へと太平洋を北上中、後をつけるソ連原潜にきつね狩りを仕掛ける。
 狩り立てられたきつねはよりによって、カール・ヴィンソンと衝突し原子炉に重大なダメージを与えて刺し違え、沈没~圧懐へ。
 2次冷却が破断し放射能漏れを起こし、すんでのところでメルトダウンを免れたカール・ヴィンソンを横須賀の母港に持ってこようとする米国と、阻止しようと裏切りを示す二十計画を発動する日本。
 そして日米のぎくしゃくした間に入ってカール・ヴィンソン撃沈を企むソ連海軍。
 日米ソの最新鋭潜水艦と、エース艦長を投入しての海面下の戦いは意外な決着に。

 あの原潜漫画にアイデア提供した(らしいが)作者らしい、海面下の戦闘イメージの湧く佳作。
 今は陸戦オンリーになってしまって実に残念ではあるが。


 

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2018年1月 5日 (金)

モノ・マガジン 創刊35周年

 年末、書店に立ち寄ったら、モノ・マガジンの「創刊35周年記念号」があったので購入。

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 82年創刊だった事にちょっと驚く。
 もう少し前からあった様に思っていたのだが、ひょっとしたら他の似た様な雑誌と勘違いしてたのかもしれない。
 毎回買うと言った様な事はなかったが、気に入ったジャンルの特集の時は結構買っていた。
 物理的な「物」に対して語る雑誌って、モノ・マガジンが最初だった様に思う。
 批評ではなく、こだわりや愛着を記事にしていくって、かなり不器用な方針だと思うが、それを続けて替える事がなかったからここまで続いた様に思う。

 かの大藪先生のエッセイで、アメリカ撃ちまくり旅行に同行していた親しい編集者が新しい雑誌の立ち上げをしようとしていた記述があるが、それがモノ・マガジンだったと。
 「物」に対するこだわりは、大藪先生の作品で製品の記述に通じるところがある。
 出版界も大変な業界だが、これからも続いてほしいものだ。 
 

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2017年7月 3日 (月)

兵隊元帥欧州戦記 読み返し

 第1巻の作者あとがきを見ると1997年とある。
 20年も前の作品だったかとちょっと驚き。
 この頃はいわゆる仮想戦記がブイブイ言ってた時代で、当たり外れのブレッ振りも凄まじいジャンルだった。
 このシリーズはそんな中で当たりなものだった。

 いわゆるIFを実行したらどうなるってジャンルだが、大抵は「そりゃ無理だろう」って設定ばかり。
 そんな中、このシリーズは「日本がインド洋を制したらどうなるか」について、かなり作り込んでいる。
 それも史実の様に太平洋にどっぷり嵌まっていても、この程度の戦力抽出なら何とかなる、と言うか太平洋で使えない戦力を回したレベルでも、タイミングと使い所を間違えなければあるいは?と言った結果になる。

 そんなシリーズだから、大抵の仮想戦記から妄想戦記までお約束な大和・零戦・山本五十六は全く出てこない。
 欧州戦域を主体としているから当然ではあるけれど、第二次大戦とは世界大戦であってすべてが繋がっているという作者のテーマから、このシリーズで蒔かれた伏線が次のシリーズで収束を見せる。

 日米開戦時、ドイツの3号戦車並に改造された97式を装備した戦車大隊が北アフリカに上陸。
 大戦略しか想像できない陸軍情報機関が、北アフリカを制圧したドイツとインドで手を結ぶなんて妄想の犠牲者だったが、兵隊元帥と称される位「デキる」指揮官だった事と、この時の北アフリカの趨勢はイギリスもドイツも決定的な力を持っていなかった事で戦局を大きく左右する事になる。
 そんな熱砂の北アフリカの戦車戦を皮切りに、荒天の北大西洋の通商路を巡る空母戦、地中海の要衝マルタ島攻略、西インド洋を暗躍する綾波隊の通商破壊戦、そしてスエズを巡っての中東打通戦へと繋がっていく。

 そんな戦闘の中で存在感を発揮するのが「兵隊元帥」
 一兵卒からキャリアを重ねて、佐官にまで上り詰める有能な軍人を称して「兵隊の元帥」と呼ばれる。
 腕一本で成り上がってきた連中だからこそ、そんな状況でも結果を残す。
 中間管理職としてはこれほど頼りになる存在は無いが、使いこなせるかは上にたつもの次第と言うのは、今でも変わらない様に思える。

 アマゾンではまだ入手できるらしい。


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2017年5月 4日 (木)

デジタル達人の超愛用品 を読む

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 この手のガジェット系の雑誌は結構好みなので、たまに買って読んでいる。
 ただ、雑誌としてはA4サイズと大きいので、満員電車で広げて読むにはちょっと面倒って事もあり、家で暇なときにちょこちょこと読んでいたら、結構時間が掛かってしまった。
 鞄の中身を記事にしている割りには、鞄の中に入れるのに躊躇する、不思議感のある雑誌ではある。

 「フリック」と言う電子雑誌のムック版で、各界のモバイルしている人たちの鞄の中身を公開する内容。
 業種に特化したものもあるが、大体がiPadかMacBookをメインにあとはカメラ類やらスマホとそれらのオプションって感じだろうか。

 これだけのものを良くこのサイズのバッグに詰めているなって思うが、この手の人たちって収納する能力に長けてるんだろうと思う。

 最近はセキュリティ絡みでパソコンを持ち歩く事も無く、仕事で出歩く機会も減ったので、この手の最新情報には疎くなっている事も合って、こんなもんなのかと。
 流石にPCを通勤に持ち歩くのはただの錘だが、タブレット+外付けキーボードとはなら面白いかもしれないと考える。
 ボーナスで考えるか。 でもBIBLO Rの調子が最近悪いからPCの買い換えの方が優先度は高いか。

 アマゾンではまだ手に入る模様。
 


 

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2017年3月27日 (月)

訃報 佐藤大輔死去

 謹んでご冥福をお祈りします。

 作家としては円熟味を発揮する年齢だっただけに、残念ではあるけれど遅筆このうえないひとだったから、シリーズをいくつ完結させられたかはわからない。
 「覇王信長伝」シリーズと「遙かなる星」シリーズは好きだっただけに、完結させてほしかったけれど。
 「RSBC」は流石に無理だと思っているので。

 

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2016年10月31日 (月)

美しい景色

 朝コメダをしたときに、マガジンラックに入っていた雑誌の表紙。

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 JAL系のカードの雑誌なのだが、ちょっと見は機内誌の様な感じ。
 定期購読してみようかと思ったが、カードを持ってないと駄目らしい。 残念。

 表紙はアメリカのグランドティトン国立公園。
 この青の山々と緑をたたえた森の対比がいい。
 恐らくそれなりに手を入れた画像だと思うが、こういう鮮やかさのある風景写真を撮れるようになるには、どれだけの事をやらないといけないのかと考える。

 そう言えば、身の回りのものばかりでちゃんと風景を撮った事は無かった気がする。

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2016年10月11日 (火)

高斎 正著『レオーネが荒野を駆ける時』を救出

 自由ヶ丘で開催された『女神祭』を渋谷に行ったついでに覗いてきた。

 流石はお洒落な街自由ヶ丘らしく、出ている露店も地域の商店街が出しているようで、普通の縁日の様な露店とは趣が代わってて、お洒落な食べ物と酒はワインにスプラッシュがメインと、ここまで拘るのも個性だよなと。

 そんな中、駅前ロータリーに古本の露店があったので覗いたら、%タイトル%があった訳で。
 ただの古本屋ではなく「本を森に帰す」と言う運動の一環らしい。
 そんな状況なので、テント内のテーブルに並んだ古本は脈絡がまるでなかった訳で、どんな集め方をしたのだろうと。
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 この作品、ノベルズで出た初版で読んだのだが、まだ何処間にあったはずと思いながらも自信が無かったし、100円なら良いかと、買ってみた。

 内容は富士重工のテストドライバーが夢見たバハ1000出場が、富士重工の対米輸出へのアピールを込めて、会社としてのプロジェクトとなり、テスト用に作成されていたフラット6を当時の主力車種レオーネをベースにした「スーパーレオーネ」に搭載して挑むと言うもの。

 SF作家らしい奇想天外なアイデアで掛かれた「~する時」シリーズも主要なレースや国産メーカーを一通りやって、パターンが確立していたが、このあたりまではまだ作者の「文通している様な会話」は無く、読みやすい。
 読むのにもレースの様なスピーディーなテンポで読みたいってのがある。
 その当たりが、段々ずれて言ってしまったのが残念ではある。


 しかし、アマゾンでまだ扱ってるとは思わなかった。
 他も有るならうれしいが。

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2016年8月 3日 (水)

MoterFan復活

 休刊後は別冊と称して「有料カタログ」のシリーズ名になってた「モーターファン」

 コンビニの雑誌売り場で、並べたばかりの創刊号を見つけたので購入。
 季刊かムックと思ったら、隔月刊だったので、第2号も引き続き購入。

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 車雑誌を買ってた時はモーターマガジン派だったので、モーターファンはあまり読んでなかったが、作りは「確かにモーターファンだわ」と思わせる、伝統は踏み外して無かった。

 ただ、それだけに「総合自動車雑誌」ってジャンルの難しさに苦労してる感じを受ける。

 蘊蓄を騙るエンスウ系とか、ドレスアップ命!系とか、特定ジャンルに尖った方が客を想定出来る分作り方は楽に見える。

 今の時代、車の評価は燃費一択な中で、中道な雑誌作りがどこまで出来るか、見て行こうか。
 紙の質や製本も、価格を考えればかなり力が入っているし。
 問題はコンビニの雑誌ラックに置かれて、他のジャンルの雑誌の中で、どこまで存在感を発揮出来るかだな。

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2016年1月24日 (日)

ロバート・ブートナー著「孤児たちの軍隊5 星間大戦終結」読了

 シリーズ最終巻。
 前作から半年も立たずに購入して例によってちょこちょこと読み進む。

 ナメクジとの戦争も約30年。
 10代から戦い始めたジェイソンもアラフィフになって、それでも中将の位置にいるのはそれなりに有能だったからだろう。
 そして、またこの巻でもいろいろな別れをする事となる。
 その割に変人ヒブル博士との腐れ縁は切れない。
 この縁が切れてれば、彼の人生はまた少し違ったものになっただろう。
 例によって、ヒブル博士の謀略に付き合わされて痛い目にあうオープニングから始まるが、良く考えれば博士も30年歳を取ってる訳で爺様とは思えないバイタリティがこのシリーズに花を添えている感がある。

 そうはいっても、そろそろ定年の近づいたジェイソン。
 軍隊ってのは、体力勝負なところがある分大抵定年が早い。
 特に戦時は高級指揮官は有能ならいくらでも欲しいが、平時が見えてくると官僚組織の顔を取り戻して所定の定員に向けて人減らししていく。
 恩給払って予備役に入れても、現職に留まらせればそれなりの役職や部隊を預ける事によるコストよりは安上がり。
 ジェイソンのように戦時任官で昇進してる場合は特に肩叩きの対象になりやすい。
 正式な道を歩いてきた士官からすれば、先に肩叩く奴がいるだろうと。

 そして半ば勢いで退役してしまう訳だが、ここまでまともな手順で昇進をせずにあれこれと現場でばたつきながら実績を上げて来た、叩き上げらしいしぶとさと培ってきた人脈で最終決戦にもぐり込み、何の因果か敵の本体と1対1で対決する事に。
 最終決戦のジェイソンの判断が正しかったかは意見の別れるところだし、どっちを取っても結果には変わらなかった感はあるけれど、「孤児たち」を誰を含めるかを考えるとこの判断で良かったと思う。

 そして半生を共にした戦争が終わり、ジェイソンは新たな家族を作って舞台から去っていく。

 このシリーズ、SFの形式はとっているものの、宇宙の深遠をどうのとか異星人との邂逅とか、妙な哲学を語るより、現実の社会にどっぷりと嵌まったごく普通の社会のあれこれを前面に描いてるのが異色。
 それ程SFを読んでいるわけではないけれど。

 「孤児たちの軍隊」シリーズの続編として戦争終結数十年後「孤児たちの遺産」シリーズが出ていると言うが、こちらも翻訳版が出版されるのだろうか。
 いろいろな歪みを戦争の一言でつながっていた人類同盟が、どんな問題が出てくるか。
 戦争やったら大変なのは戦時より戦後をってのを地で行きそうな内容だろうなと思うが。

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2015年12月13日 (日)

大石英司著「日中開戦1~8」読了

 この人の作品のベストのサイズは、ノベルス上下巻で1~3日位の範囲で終わるクライシスものだと思う。
 シリーズ化でも5巻が一番バランスがいいのだが、このところのシリーズは7~8巻に延びているのが間延び感を産んでる。
 最近は陸戦中心になるので場面転換も大きくできないし。

 この作品も陸戦中心だが、海空を出すと中国は海を渡らずに全滅するので、そこは縛りをかけたのが九州での本土決戦状態を作れている。
 海は航空部隊ががちょっと出てきて、空は301のファントム以外はちょい役にもならない位徹底している。
 その代わり陸は10式大活躍で戦車戦を展開。
 ゴルフ場をズタボロにしての戦車戦はブルジョアの社交場をぶっ潰す感がひねくれててよろしい(笑)

 理不尽な理由で戦場となった九州。
 作者が鹿児島県人だけに、各県の性格を北側にかなり悪意を感じつつも表しているが、鹿児島と熊本は今までの歴史を思っても納得のいく勇猛さを出してる。
 民兵が出るとしたら、このあたりが一番強いだろう。
 米軍がオリンピック作戦やってたら、多分業を煮やして原爆投下は長崎じゃなくて鹿児島になったと思うし、ベトナム戦争にのめり込まなかった遠因になったかもしれない。
 郷土防衛となると実力以上の戦闘力を出すのは良くある話しだし、遠征軍としては不十分な中国軍ならこれくらいの事は起こるかって気にさせられる。

 この戦争は勝者が出なかっただけに、次のシリーズはもっとアップグレードされた戦争を描く事になる気がする。

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