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2007年3月26日 (月)

『死に至る街』読了

 大石英司著『死に至る街』(中央公論新社)を読む。
 例によって中公なので、サイレントコアシリーズなのだが、そろそろこのシリーズも辛くなってきた気がする。
 これしか書かせてもらえないのか、これしか書く気が無いのか。
 ま、その辺は置いておくとして。

 司馬小隊の隊員「シューズ」が休暇で生まれ育った廃村へと向かっているとき、札幌ではイラクに派遣された佐官が事件を引き起こしていた・・・・著者お得意のあっちこっちで物語が同時進行しそれが絡み合うパターンで物語が進んでいく。
 この「シューズ」 魚釣島の事件の頃に移動してきた元マラソン選手の事のようである。
 移動してきたばかりで司馬隊長は使い物にならないと出番は無かったのだが、ちゃんといい舞台で出番が有った様である。
 物語としては、「ゼウス」系であるが、最近はこの手の事件もサイレントコアを絡めなければならないのが足かせとなっている様に思える。
 新しいキャラクターを登場させてはいるけれど、おおもとが変わらないので・・・・

 ただ、何時も感じる「このネタでこのボリュームは勿体ない」と言うのが、今回は薄かった要に思える。 
 書き込みに重さが無くなったのか、それとも肩の力が抜けたのかは判断が難しいけれど。

 やはり冷戦時代のソ連の様な魅力的なキャラが居なくなると、こう言うジャンルは難しいのだろうかと思う。
 中国や北朝鮮じゃまだまだって感じだし。

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