「格安エアラインで世界一周」を読む
かなり前に買って読んで、ちょっとこれはと思いながらしばらく間を置いて再度読んだ本。
旅関係の本は割と好きで読んでいるのだが、これはどうなんだろうなぁと。
要約すると、最近認知されてきたLCCを使って世界一周してこようと言う紀行文になるのだけれど、ノリが昔あった放浪するバックパッカー的な旅のもの。
長距離バスを乗り継いでユーラシア大陸を行く、あれの飛行機版なのだけど、乗るものが替わると違和感はある。
以前に読んだ「三日あれば海外旅行」とは大局をなす本だなと思う。
あっちは旅を趣味にしながら、どこに行って何をやってと言う目的のための手段の移動方法のノウハウを書かれているが、こちらは「格安で遠くに行く」と言うのが目的になっている感じがする。
だから最低レベルのLCCでも文句は言わないし、逆に人間的なサービスのあるヨーロッパ系のLCCに乗ると戸惑いが隠せない。
著者のこれまでの足跡から行くと、格安で海外旅行をする雑誌企画から始まり、格安航空券の世界で暮らしと如何に安く行くかと言うのが旅の目的と化している様になってもおかしくはないと思われる。
だから海外経験の少ない同行者がいるのに、観光名所に背を向けて裏町をさすらう事を優先するのかもしれない。
一緒に旅する気には絶対ならないタイプだなと。
ただ、LCCの予約をするのにインターネットでサイトに繋いで目的地を探すのに実体感を感じないと言うのは判る気がする。
著者の年代だと、インターネットに違和感無く入って行くというのは中々できるものじゃない。
インターネット世界でもう旅をした気分になってしまうと、LCCとは言え一気に目的地に行ってしまう事も相まって厳しかっただろうなと。
しかし、無線LANの野良電波繋いでLCCのサイトで予約してクレジットカード決済なんて、ある意味インターネットの怖さを知らないから出来る事だよなぁと思う。
この本を読んだ後だと、LCCを使わなきゃならない理由が無ければ、使わずに済ませたいなと言う思った。
色々と制約がある上に空港も町外れだったり、空港内でも僻地だったりと、そんな所への往復する時間や移動費用を思うと、それ程安上がりな旅じゃないのかもしれないと。
「時間を金で買う」って事ができるなら。
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