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2015年3月22日 (日)

ロバート・ブートナー著「孤児たちの軍隊3 銀河最果ての惑星へ」読了

 翻訳化されるとポンポンとテンポ良く出てきているシリーズ3作目。
 たまたま本屋を回ってたら見つけたので購入。

 1、2作目は太陽系内でかなりリアルな軍事的SFをやっていたのが、この3作目にしてついにスペオペ的な要素満載な世界に入って行った。

 人類と恐竜が共存するどんな進化を果たしたか判らない惑星に吹っ飛ばされてきたジェイソン少将とハワード先生、こんな上司には不似合いな「ザ・下士官」なオード曹長に、第1作で産まれたジェードの一行。
 例によって先生の何がなんだか判らないのにナメクジ共の宇宙船をいじくり回す実験が引き金になっているのだが、訳が判らんのに恒星間飛行を体験する。
 連れて行かれた先にも人類はいるのだが、地球で言えば恐竜の時代。
 何故か人類以外の哺乳類がいないので、移動の足は恐竜。
 なんで哺乳類がいないかハワード先生の恐るべき推理があるのだが、そこまで面倒な事するかなぁと言う気もしないでもない。

 そして兵士たちは甲冑を纏い単発とは言え火薬式ライフルや拳銃を装備。
 火薬式兵器に対する構造を理解し、造船技術や航海術もそれなり持っている、ちょっと押せば文化的加速を起こせる段階にしている設定は流石だと思う。
 そしてそのネタをジェイソン達が持っているのだが、何故持っていったのかはの理由もなるほどねと言ったところ。
 そして、彼の地のナメクジ共に対して戦いを挑むのだが、そこで前作から10年に渡ってジェイソンがやって来た軍事顧問の仕事が役立つ。
 こんな仕事やってても戦時昇進した少将の地位にいるのだから、それなりに成功してたんだろう。
 およそ人の上に立って指揮するようなタイプではないし、直属の上司だったら頭を抱えたくなるが。

 ちょっとファンタジー系に振られながらも、しっかりリアルなミリタリー系SFの持ち味を殺さないところは大したものだと思う。
 さて、次回作、ジェイソンは一体何処で何をやらかしているのやら?


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