『原子力空母を阻止せよ』を久々に読む
80年代の軍事スリラー。う
今から思うと、この時代が日本の絶頂だった気がする。
あの時に舵取りをまともにやってれば、今でもそれなりの地位と実力を維持できたはずなのだが、失われた20年はあまりにも大きい。
貿易摩擦やジャパンバッシングでちょっとぎくしゃく感が出ていた日米両国家。
半年ぶりの帰港を目指し、カール・ヴィンソンを中核にした第七艦隊が横須賀へと太平洋を北上中、後をつけるソ連原潜にきつね狩りを仕掛ける。
狩り立てられたきつねはよりによって、カール・ヴィンソンと衝突し原子炉に重大なダメージを与えて刺し違え、沈没~圧懐へ。
2次冷却が破断し放射能漏れを起こし、すんでのところでメルトダウンを免れたカール・ヴィンソンを横須賀の母港に持ってこようとする米国と、阻止しようと裏切りを示す二十計画を発動する日本。
そして日米のぎくしゃくした間に入ってカール・ヴィンソン撃沈を企むソ連海軍。
日米ソの最新鋭潜水艦と、エース艦長を投入しての海面下の戦いは意外な決着に。
あの原潜漫画にアイデア提供した(らしいが)作者らしい、海面下の戦闘イメージの湧く佳作。
今は陸戦オンリーになってしまって実に残念ではあるが。
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